おさかなを見る。

このところ、水族館にいりびたっています。

 

ちょっとした時間にゆっくりできるスペースはないかな、とさがしていてふとすみだ水族館をのぞいてみたところ、圧倒的にリラックスできたので年間パスを買いました。めちゃくちゃいます。

もともと動物園とか水族館はあまり得意なほうではなかったのですが、このところ週一くらいでいっているのでかなりはまっているほうだと思います。

 

なにがそんなによいかというと広い空間と椅子がありますね。

椅子があると座れる。これ以上に楽しいことはありませんね。あと魚がいます。

 

いつも座るついでにぼんやり魚たちを眺めているのですが、彼らのありようはちょっと嫉妬するくらいよいですね。空間にたゆたうこと、流れに身を任せつつも、はっきりとした意思のある動き。こんなふうにいることができたらどんなにか素晴らしいだろうとか、だいぶ傲慢な考えがよぎるくらいには素敵にみえます。

 

すごくあたりまえのはなしで、ピーター・ブルックなんかも「何もない空間でひとりの人が歩いている。それを見ている人がいる」こういう状況が演劇の必要十分なありようだといったようなことをいっているわけですけども。

水族館はめちゃくちゃ演出装置ばっちりの空間だけど、魚のありようはどこまでいっても歩いている(泳いでいる)だけなのね。あとごはん食べたりしてる。(環境にディレクションされまくっているけど)

 

まあでもそうしてみると人間のほうも、なんかいっぱい喋ったりえらそうなものをつくったり崇高なことをしている気分でいるけど、だいたい移動してエネルギー消費して食べているなあという気持ちになれますね。

しかも、そういう気持ちで見つめていたほうがなにか希望があるように思えてくる。キネティックダンスじゃないけど、ひとの見方のフィルターみたいなもの。

 

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ぜんぜん関係ないはなし、劇場の椅子がいいやつじゃないとほとんど座っていられなくなりました。気持ちよく座っていたい。座るの、さいこうに楽しいですね。