#MasktoMask を、はじめよう。
香港において緊急条例が適用され制定された「覆面禁止法」に対応するアクションとして #MasktoMask という活動を提唱したい。
・参加者は #MasktoMask のハッシュタグをつけて以上のような写真をウェブにアップロードする。
※何らかの対立をあおる意図はないので、暴力的、差別的な写真は厳禁とします。(これはお願いです。)写真の厳密な構図や、マスクの種類は問いません。
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あたくし、香港に関連したあれこれを発言するべきかは、ずっと迷っていたんですよね。しょうじきなはなし、今回のことがあるまで香港の話題も「大変な状況になっているな。、」とはおもいつつも、対岸の火事のように眺めていました。それに、急にあれやこれやと興味を覚えたからといって、付け焼刃の状況把握でしかない。
まして「覆面禁止法」なんて、あたくしがこれについて発言をするのは完全にポジショントークじゃないですか。そう、言ってしまえばこれはポジショントークなんだけども、それでも、どうしてもなにか言わざるを得ないよなって思ったんですよね。
というのもせんじつ、覆面禁止法の制定された数日後に、仮面屋の取材で香港のTV局のひとたちがご来店したんですよ。その際に、ガスマスクモチーフのアクセサリーをたくさん買っていったんですね。
はっきりとそれについて発言したわけではないものの、これは、明らかに「覆面禁止法」に対するアクションでした。
香港の現状について大きな議論をしたわけでもなければ、実際に交わした会話は本当にごくわずかだったのですが、その日以来なんとなしに香港のことが気になって仕方ない。
なぜなら実際に、当事者と顔を合わせて出会ってしまったから。
どんなに大きな問題でも、小さな問題でもそうですが、両手を伸ばして届くくらいの範囲のことにしか、ほんとうの意味で関心を寄せることは難しいですよね。目の前で起こっていることにすらぜんたい関心をよせてはいられないのに、2000km以上離れた場所のことに思いを馳せるのはとても難しい。たとえ今まさにどれほど凄惨で、暴力的なことが起こっていたとしても。
でも、だからこそ、いちど顔を合わせて出会ってしまったひとに対しての誠実さというのは、いまを生きる上でとても大切なことなんじゃないかしら。この世の中の、あまねくすべての問題に対して確固たる意志を貫くことはできないけども、顔を突き合わせている相手に対しては、せめて。
#MasktoMask は、単にマスクを装着した写真を撮る活動です。そのことによって何も起こらない、ということが大事だと思っています。もちろん、自分の撮った写真に何らかの思いをのせることは自由です。
あたくしが香港のひとたちと出会ったことから発想した活動ですが、この活動が最初の文脈から切り離され、単なる仲良しマスク写真の広まりになることを心から願っています。