「がんばらない」生き方

ブログを書く作業が自分にとっておおごとすぎるので、一時間でどれくらいかけるのかなってことをやってみようと思いました。

さて、何の話をしようかしら。

せんじつ、Web編集者の徳谷柿次郎さんとTBSでお茶をしてきました
だらだら喋った内容がちゃんとした番組になっていて、相変わらず編集の力って偉大だわねと感嘆しました。

ところで、おもてに出るときはできるだけ中身のない話をしようと努めているあたくしですが、そんなもやもやした中でフォーカスされた話題が「がんばらない生き方」ということでした。さいきん、どこへいっても「がんばらない」とか、「肩の力が抜けた」とかいうことでまとめられるので、ふーんそういうふうに見えるんだと思っていたところなんですけども。

 

はて、どこかで聞いた言葉だな。

 

そうそう、インプロ(即興でストーリーを紡いでいく演劇のジャンル)の第一人者Keith Johnstoneがいうところの“Be average”だ。

直訳すると「普通でいなさい」とかになると思うんですけど、あたくしの恩師でインプロの研究者である高尾隆さんが、これを「がんばらない」と訳してるんですよね。

これ、もちろんかなり意図的に訳しているはずなんですが、すごくいい訳だなあといまでも思います。あたくしたちにとっての「普通でいなさい」って、同調圧力的なものをすごくかんじてつらい。「がんばらない」といわれることで、はじめて肩の力が抜けて自由になれるかんじがする。

だから、あたくしにとっての「がんばらない」は“Be average”なんじゃないかな。

“Be average”は、舞台の上に立つひとに、そのままのあなたで十分に魅力的だから無理にがんばらなくていいよって、教えてくれる言葉なんだと思っています。

舞台は魔物だとはよくいったもので、たとえ1センチの段差だとしても、そこに立った瞬間に、ひとはひとに見られることが極端に怖くなる。でも、実際にはその段差の下のひとたちが見たいのは普段のあなたなんですよね。だからできるだけ、それこそ「がんばらない」でいることが、ほんとうはとっても大事なんじゃないかしら。

 

とかいって、いつも、打ち合わせも事前準備もそこそこに仕事をしている自分を肯定しようとしているだけかもしれないけども。

 

※30分で書いた。がんばらなかった。