軒先をたのしく使うと、たのしい。

先日、仮面屋の前で紙芝居が行われました。
けっこう楽しかったので、こういうことがもっと起こるとよいなと思いました。

 

これはもともと、あたくしがFacebookで「仮面屋の前で踊ったり演奏したりジャグリングしたりする人がいるようなかんじほしい。」とつぶやいたらおともだちが「え、やりたいです。」といって実現しました。

 

商店街の店前というのはなんだか不思議な空間です。隣のお店を見ると、敷地内から一メートルは前にせり出して洋服が並べられているし、日除け・雨対策のオーニングテントの下がお店の領域であることはすでに暗黙の了解になっています。また、自転車を止めたり、植木鉢で植物を育てたり、みんながみんな「このくらいならいいでしょ」といわんばかりに、お店と公道の境目を好きなように使っています。

 

まあ、たぶん厳密にいったらだめなんでしょうが、これはまさしく「公共」というやつを端的に表しているなと思いました。土地の権利だとか、公道だとかそうじゃないとか、そういうことをいいだしたらきりがないけども、たぶん、誰かがそんなことをいい出すずっと前から、このへんではそんなふうにして生活をしていたはず。だから、みんな隙あらば自転車を止めるし、なんとなく商品もせり出していく(そのほうが売れるし)。でも、ちゃんとよるには引っ込めるし、邪魔だといわれたらどかす。自転車も歩行者もたくさん通るから、通行の妨げになったりすることはもちろんあります。そういうときに、すぐに動かせたり、お互いにいやな顔せずに対応できるということ自体が、とっても大切なんじゃないかと思います(移動可能性ってすごいよね)。

 

公共であるということは、嫌なことも、おもしろいことも、ぜんぶひっくるめて受け入れなければ成立しないはずです。また、誰もが同じように関わる権利があるということでもある。だから、とりあえず何かするひとがいたとき、そうした事実に対して、いいとか嫌だとかいえるような空間のありかたこそが、よい公共なのだと思いました。

 

 

仮面屋の前でも、よい公共のあり方を模索できないかしら。

 

 

実際、仮面屋の前にも一メートル幅くらいの、なんとなく許されながら使える空間があります。今までにもちょっとだけ仮面を並べてみたり、意味もなく地蔵コーンを置いてみたりしたことがあって、特に怒られたりもしていません(怒られても、いいんだけども)。

 

こうした「なんとなく許される」ことって、いい場合もあるし、よくない場合もあります。だから、とりあえず何かやってみながら、いいとか悪いとかを考えて話していけたらいいんじゃないかしら。

 

 

ということで、仮面屋の店前でおもしろいことをしてくれるひとを募集します。

 

 

仮面屋の前では、照明もつけられるし、音楽も流せるし、何ならハケ口もあるし。ちょっとした路地裏(おもて?)シアター感があります。個人的には、パフォーマンスをしたりするようなひとが、練習や失敗の場に使ってくれると楽しいなあと思います。もちろん、ほかのどんなことでも歓迎です。

 

もし興味があるなあというひとは、ぜひふらっと仮面屋に遊びに来てください。別に、連絡とかをしなくてもよいです(されても、「おいで」っていうだけだから)。

 

そうやって、みんながふらっと集まって、遊び道具とかを置いておく箱とかができて、Public toy boxとかが生まれたらいいな。

 

たのしい。

 

大川原